秋の総選挙予想

2021秋、任期満了付近での総選挙が行われる。8/11のprimenewsを拝見したうえで、私的な予測をしてみたいと思う。

これにはCOVID-19の感染度合いが大きくかかわってくると考える。

おそらくこのインシデントは①中等症以上の感染者数/対策病床数(or救急搬送成功率)・②ワクチン接種率・③変異型に対するワクチン有効率の三点でおおよそ求められる。

 

①中等症以上の感染者数/対策病床数

これは感染者数を下げる施策と対策病床数を上げる施策の二点がある。感染者数を下げる施策は、残るところが都市のロックダウンとなるがそこまで踏み込むことは難しいだろう。よって対策病床数を上げる施策が考えられるが、人的資源にネックがある。よって補正予算を組んで早急にワクチンのように賃金を上げることであるが、まずは公的病院をコロナ専用病院にすることから始める。なんとかそれで対応できるが、極端に抑え込むというよりは上昇率を緩和させるのが限界だろう。よって、政権は対策の効果が少しでも見られた時点で総選挙をするべきだろう。

 

②ワクチン接種率

現在のワクチン接種率は、1回目終わりが44%、2回目終わりが34%と、非常に順調な滑り出しである。

しかし、これからワクチンの接種率は7割程度までは順調に上がるが、85%に届くのは難しいだろうと考える。

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私個人の調査による予測

上の青線が現状のワクチン接種数、これと同じように上昇すると考えたとする。また一回接種が終わった人は二回目はちょうど一か月後に摂取するとし、その接種は100%行われるものとする。すると1回接種はパラリンピックが終わる9/5には5割をほぼ達成し、理想シナリオでは9月末、下限シナリオでも10月中旬に6割が一回接種が終わる。よって2回接種は11月中旬には6割を終えている試算になる。6割の接種を終えるころにはある程度の感染者数が減っていることが考えられ、この数値のみを勘案すれば政権側は選挙を遅らせれば遅らせるほど有利となる。

 

③変異型に対するワクチン有効率

現状変異型とされるのはα型、β型、δ型の三種類が日本に流入しており、最も脅威とされるのがδ型である。CDCによれば

Vaccines in the US are highly effective, including against the Delta variant

とされ、現在のところワクチン有効率は非常に高いようである。一方で、

The Delta variant causes more infections and spreads faster than early forms of SARS-CoV-2

とも述べており、感染のピークアウトを妨げる大きな要因の一つである。

ただもし今後、ワクチンの有効性が低い(かつ感染力の高い)変異型が日本に流入してきた場合、総選挙を遅らせることは政権側にとって不利である。そもそも、その流入可能性がある時点で政権側は早めの総選挙をするべきだろう。

 

以上三点の数値から、自由民主党総裁選日程と総選挙日程について考える。

A:9/5以降可及的速やかに解散、9/26or10/3総選挙、11月総裁選

B:9月末総裁選、10/3,10/10任期満了選挙、10/21衆議院任期満了

C:9月末総裁選、10/17-20解散、11/14or21総選挙

 

一週間程度の齟齬はあれど、凡そこの三通りが考えられる。

日程別の選挙結果予想は以下の通りだ。(しつこいようであるがあくまでも個人の感想に過ぎない)

i)Aの場合、自民党単独過半数、自公で2/3確保、共産は続伸、その他与党は失速。

ii)Bの場合、自公で過半数確保できるも単独過半数や連立2/3は確保できず。公明と共産は続伸し、その他野党は失速。

Cの場合、

iii)コロナ対策が成功すれば(上記外部要因三点が達成されれば)、自民党単独過半数、自公で2/3確保、共産は続伸、その他与党は失速。

iv)仮に失敗すれば、自公で過半数も危うくなるところまで行く可能性すらある。共産党含む野党は大きく続伸。

 

以下が理由である

i)おそらく多少の自民党議席減少はあれど、野党も目立ったことはしていない中投票率の低下によって大きく助けられる結果になる。依然、消去法での自民党の傾向は続く。投票率の低下で公明・共産は数字を伸ばすだろう。

 

ii)総裁選は菅総理の一強は基本的には間違えないのだが、国民がそれに失望。おそらく二階氏ら党執行部の演出力にかかっているがそれは期待できないため自民党は失速。とはいえ野党にも希望が持てず、投票率が相当低下し、公明と共産は議席を伸ばす。

 

iii)コロナ対策は(一時的にでも)成功すれば、国民の間で一気に安ど感が広がる。その安心感のアピールで自民党は優勢に。単独2/3をうかがう位置までくる。野党は候補者を一本化する過程で共産に大きく妥協せざるを得なくなり、共産が続伸。

 

iv)コロナ対策の失敗は野党によって大きく喧伝され、自民は絶望的。公明は候補者擁立以外では独自路線をとる。野党はそれを武器に若干続伸するが、共産がいる影響で連立過半数は難しそう。

 

もし私が自民選対委員であれば、i)での突破を狙うのが安定だろう。今ここで圧勝する必要はなく、現状維持ができれば十分なのである。なぜならば、来年にはコロナはピークアウトし、経済対策を打つことができるようになると予想されるからである。野党の選対委員であれば、総裁選の終わりを待ちたいところであるが、自力解決できる問題ではなく、i)の場合での対策をすでに練っていることは間違いない。