RMVP

RMVPとはドイツ語でReichsministerium für Volksaufklärung und Propaganda、日本語では国民啓蒙・宣伝省つまり国家の宣伝と国民の啓発を目的とした省庁である。

僕はこの宣伝省大臣であったJoseph Goebbels (ヨーゼフ・ゲッベルス)の生涯について大変興味があり、またある意味では大変尊敬をしている。

誤解のないように申し上げておくが、僕はナチズムには全くのプラスの感情を抱いておらず、また、当時のドイツ国民がなぜナチズムを選んでしまったかについては、数冊の参考文献により多少の理解はあると思う。

僕が述べたいのはナチズムの思想ではなく、ゲッベルスの宣伝方法とその発想である。彼の言ったとされる言葉に

プロパガンダの秘訣とは、狙った人物を、本人がそれとはまったく気づかぬようにして、プロパガンダの理念にたっぷりと浸らせることである。いうまでもなくプロパガンダには目的がある。しかしこの目的は抜け目なく覆い隠されていなければならない。その目的を達成すべき相手が、それとまったく気づかないほどに。」(1933年)とある。感心して唸り声しか出ない。彼はプロパガンダの天才であるが、また演説の天才はヒットラーであった。彼の身振り手振りや何度も同じことを言う手法には多少僕のプレゼンの手法にも取り入れている部分がある。ただ残念ながらヒットラーは、責任転嫁をする点や自身のコンプレックスによる迫害(ならびに虐殺)をしていたという点で全くの尊敬に値しない。これは、ゲッベルスに関しても同じ点で尊敬に値しない。話が逸れた。ゲッベルスの真骨頂はベルリンオリンピックである。彼の思想では反ユダヤ主義であったにもかかわらず、その時だけは反ユダヤ主義の面を一切隠し、バルカン諸国を回る聖火リレーの発案など大宣伝事業としてオリンピックを捉え見事に成功させたのである。極めて頭脳明晰な人物であると思う。まだまだ述べ足りないところはあるが、長くなりすぎると後で自分が読みにくくなるためこの辺で。